「第一話 望まぬ結婚」



 結婚式が終わった途端、ウェディングドレス姿のままホテルのスイートルームへと連れて行かれた。
 主寝室にあるキングサイズのベッドの上に身体を投げ出され、抗う間も無く純白のドレスの胸元を引き裂かれる。匠が渾身の力で創った真珠と宝石のネックレスが衝撃で弾け飛び、シーツと絨毯の上に転がった。

「いゃっ……っ! 何を……!」

 突然のことに状況が理解できず、奏は恐怖に怯えた目で珀明を見上げた。目尻に涙を浮かべた奏の顔に、珀明の嗜虐心が煽られる。
 布が裂け、剥き出しになった白い豊かな二つの膨らみに、まるで噛み付くかのように唇を寄せて吸い付いた。

「や、あ、あぁっ……!」

 ザラリとした舌が胸の飾りを這う感覚に、奏は思わず声を上げた。

「……敏感だな」

 楽しそうな珀明の言葉に、奏は反射的に首を横に振った。
 こんな事をされること自体が初めてで、自分の身体が敏感なのかどうかなど奏には分からなかった。
 ピチュピチュとわざと濡れた音を立て、舌先で捏ねるように胸の飾りを愛撫される。時折軽く立てられる歯は、くすぐったさと同時に恐怖を奏に与えた。

(や、だ……、怖い……)

「いやぁっ……! も、やめ……あぁっ!」

 舌でたっぷりと時間をかけて胸の突起を舐め上げられ、頂がジンジンとする程吸い上げられる。与えられる痛みの中に混じる甘い痛み。その痛みの名前を、奏はまだ知らない。
 両方の胸の飾りはツンと天を向いて立ち、色も淡い桜色から充血した赤い色に変化していた。乳房も揉みしだかれ、舐められたせいで煌々と点いた照明によって、唾液がヌラヌラと光っている。

「嫌では無いだろう? ココはこんなにも尖っていると言うのに。それに……」

 再び突起に軽く歯を立て、珀明はドレスの裾を捲りパニエと下着を取り去った。現れた白いガーターベルトとストッキングに目を細め、足の狭間にある桜色の愛芽を軽く指で摘む。

「ひゃっ! ん……、んんっ!」

「ココも気持ち良さそうに蜜を滴らせ、ヒクヒクと動いているじゃないか」

 淡い桜色の蕾からは、透明の蜜が溢れ始めていた。
 珀明は蕾に顔を寄せ、舌先で蜜を舐め取るように舌を這わせた。

「あぁっ! ……ひゃっ、ふっんん!」

 奏は身を捩り、両手で珀明の頭を押し退けようとするが、片手で両手首を押さえつけられた。
 舌は巧みに膣内を動き、ナカを慣らす為に唾液で濡らした人差し指も挿入される。

「どんどん溢れて来るな」

「いや、やぁ……」

 言わないで、と奏はまた羞恥から首を振る。
 自分でも触れたことの無い場所に指を挿入され、奏は恐怖と膣内の異物感に身体を震わせた。

「あぁ……!」

(なにっ―――!?)

 膣内の敏感な箇所を擦られ、奏は悲鳴を上げた。そこを擦られる度、溶けるような快感が身体の中を駆け巡った。

「あぁっ、ああっ……!」

 珀明は指を増やし、容赦なそこばかりを執拗に弄った。
 指と舌とを動かす度、ビクビクと身体を震わせる奏に目を細め、珀明は愛撫を中断し奏の裸体を見下ろした。
 千切れた宝石で彩られた真っ白なシーツの上に、無残に引き裂かれた純白のドレスの残骸を身に纏った少女。十六歳になったばかりの顔はまだ幼さを残し、羞恥と官能で赤く染まっている。
 膣内から指を引き抜き、新たに溢れた蜜で濡れたそれを見せつけるように奏の顔に近付けた。

「ほら、私の指がお前の蜜でグチャグチャに濡れている。……もういいだろう」

 珀明は奏の両足を肩に乗せるように抱え上げ、再び蕾を指で探った。

「男に挿れられて、気持ち良くなる感覚を教えてやろう」

「あっ! あ、いや……やめて……!」

「お前を私の女≠ノしてやる」

 珀明の灼熱が、一気に身体を貫いた。

「―――っ!」

 言葉にならない悲鳴が部屋に響く。
 珀明は膣内のキツい締め付けに眉を潜め囁いた。

「処女だったとは、嬉しい誤算だな」

「あぁっ、い、たぁ……、ふぁっんん!」

 奏の身体を貫き、ゆっくりと腰を動かす。
 奏は体験したことの無い痛みに、抽挿の度に悲鳴を漏らした。

「嫌ぁっ! 放して……、痛い……」

 奏の懇願を無視し、珀明は奏の膝裏から腕を回して更に大きく開脚させ、接合を深くした。

「や……ん、んっ!」

 接合部から溢れ出た蜜を指先に絡みつけ、何度も奏の愛芽を撫で上げる。敏感なそこは、珀明の愛撫に新たに蜜を溢れさせた。

「はんっ……ん、あっ」

 溢れた蜜によって接合部が柔らかくなり、抽挿がよりスムーズになっていく。

「ふぁっ、あっあっ!」

 リズムカルに突き上げられれば、律動に合わせて奏の口から喘ぎ声が溢れる。
 身を切り裂くような痛みの中に、じわじわと快感の波が押し寄せてくる。

「もう駄目……、お願ぃ……やめっ」

 快感による涙を流しながら奏は珀明に懇願した。もうやめて、と珀明の背中に爪を立てる。

「もう降参か? ……まぁいい、時間はたっぷりとあるからな」

 意地悪な声音でそう言って、膣内を味わうようにより深く長い抽挿を開始した。

「んっ、あぁ!」

 敏感な最奥を擦られ、内壁は珀明を放すまいと灼熱に絡み付く。その締め付けに、珀明は形の良い眉を歪ませた。

「……っ……ナカでしっかり受け止めるんだ」

 珀明の動きが一層速くなる。

「いやぁっ! あっあっ……嫌っ! ナカはっ……」

「……くっ!」

 一際強く最奥を突き上げられた瞬間、珀明の楔が熱い精液を解き放つ。

「あっ……、ぁ……」

 ドクドクと最奥に熱い精液を注がれる感覚に奏は身体を震わせ、そのまま意識を手放した。
 荒い息の中、珀明はズルリと膣内から萎えた自身を引き抜いた。その拍子に、蕾から珀明の放った精液がトロリと零れ落ちる。

「これでお前は、私のモノだ」

 満足そうにそう言って、珀明は気を失うようにして眠っている奏の髪飾りを外し、頬に触れるだけの口付けを落とした。



「第一話 望まぬ結婚」終



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